2011年1月6日木曜日

保険業法186条

1998年の外為法の改正によって、我々日本に住む人間も海外の金融機関との取引が自由にできるようになりました。
しかしその反面、保険業法186条によって外国の生命保険や損害保険に加入することは実質的に禁止されています。
条文を要約すると、
「日本に居住している人は外国保険会社と保険契約(身体または財産に係る)を締結するには内閣総理大臣の許可を得なければならない」となります。
過去に許可を得た例はなく、これは実質禁止と伺えます。
ここで重要な点は次の二点です。
①日本に居住している人は外国保険の加入が禁止されているということ。つまりは海外に行って加入してもこの法律に抵触するということです。香港に行ってもカナダに行っても、日本に居住している限りは外国保険への加入は非合法となり、違反者には処罰規定まであります。(もっとも、処罰された例は過去にはないようです。)
②保険契約が禁止されているのであって、保険会社との契約が禁止されているのではないという点。
つまりは保険商品を購入するのはこの法律に抵触するが、保険会社が用意する投資商品を購入するのは抵触しないということです。
保険会社が販売している商品がすべて保険商品とは限りません。
例えば、日本の保険会社で販売されている401k(確定拠出年金)は保険商品ではありません。完全な投資商品で、保険機能は全くありません。
それでは、英国保険会社の年金プラン(セービングプラン)は保険商品でしょうか?それとも投資商品でしょうか?
私達が株式や投資信託などの投資商品を所有しながら死亡した場合はどうなるでしょうか?
株式なら株式のまま、投資信託なら投資信託のまま相続人に相続されますよね。間違っても勝手に換金されて現金がおりるということはないですよね。
このように、死亡時には投資商品のまま引き継がれるのが投資商品の当たり前の特徴です。
英国保険会社の年金プランはプラン継続中に死亡した場合はどうなるのでしょうか?
死亡時点の時価で現金化されてその101%が相続人に支払われるのです。
そうです、保険金として支払われるのです。
これは保険商品としか解釈できないのではないでしょうか。
この様なプランは101プランと呼ばれ、1%の保険が付いているから保険業法上グレーだと長らく言われて来ましたが、問題の本質は1%にあるのではありません!
死亡時には換金されて、保険金として相続人に支払われるから保険商品なのです。投資商品ならば、プランのまま継承されるはずです。すなわち、101でなく100であっても保険商品であるということです。
そこで、一部の英国保険会社は日本の保険業法に完全に対応したCRという新しいプランを開発しました。CRは死亡時にはプランのまま継承される「完全な投資商品」です。
以上のように保険業法186条に抵触しない英国保険会社の年金プランはCRのみです。
101プランは保険業法上、グレーどころか限りなく黒に近いことを認識しなければなりません。
CRが発売される前ならばまだしも、CR発売後もお客様が保険業法違反に問われる恐れのある101を積極的に勧めることは、業者としてのモラルが疑われると言わざるを得ません。

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