2012年9月8日土曜日

財政破綻問題の行く末

日本の財政が破綻するかどうかについては諸説あるが、この問題の行く末については三つに集約されるだろう。

どのパターンになるかは今現在わからないが、どれもが厳しい未来となるだろう。

①財政再建が実現するパターン
国家財政を健全化するには歳入を上げて、歳出を削減しなければならない。
大幅な増税と社会保障費の大幅削減を行わなければこれは実現しません。

・消費税は25%
・預貯金・株式などの金融資産税が年1%
・年金・失業給付・生活保護は一律月8万円
・医療費の窓口負担6割

このぐらいにしないと日本の財政健全化は見えてきませんが、この国の経営者たる官僚(公務員)は財政を破綻させると失脚となるのでこれを実現させたいところでしょう。

こうなると頼りになるのは個人資産と身内だけです。
現役世代は老後に備えて資産作りと子作りに励んでおくべきでしょう。

また、馬鹿高い社会保険料は結局払い損になるので、個人も企業も社会保険料の合法的削減に真剣に取り組まれることをおすすめします。



②財政破綻をごまかすパターン
日銀が直接あるいは間接的に大量の国債を引き受け、見かけ上は国家破産していないように見せかけるパターン。
大量の円を発行することになるので、一ドル300円や500円などの円安となるでしょう。
日本は原材料を含めるとほとんどのものが輸入品なので、当然インフレとなります。

こうなると、円資産は今の数分の一の価値となり多くの年寄りが途方に暮れるでしょう。
今から円資産以外の資産を持っておくべきでしょう。

反面、輸出企業と製造業が復活し雇用情勢は良くなるでしょう。
インフレになると給与も上がります。

持っている年寄りには厳しく、持たざる若者にとっては逆にチャンスとなるでしょう。
長い目で見ると、このパターンが最も日本の未来にとってはいいのかもしれません。
1970年ぐらいからやり直しのようになるでしょう。

しかしながら、このシナリオはこの国の経営者たる官僚は望んでいないでしょう。
なぜなら、民間企業と異なり公務員の給与はインフレだからと簡単に上げられないからです。


③財政が破綻してしまうパターン
実際に破綻すると、ハイパーインフレという凄まじいインフレとなり円資産は紙くずとなります。
また、預金封鎖が発令されて金融機関に預けているものは貸金庫の中の貴金属まで没収されるでしょう。
外貨預金もドル建て終身保険も、外国債券も投資信託も国内の金融機関のものはすべて預金封鎖の対象です。
金も保護預かりや銀行の貸金庫の中のものは没収されるでしょう。

これに備えるには国外の金融機関に資産を移転しておくしか手はないでしょう。


どのパターンになるかは今のところわかりません。
大事なことは、どのパターンになっても自分と家族が大丈夫なように備えることです。

2012年9月7日金曜日

積み立て通貨

オフショア変額年金における積み立て通貨について、あまりにも勘違いが多いので再度解説したいと思います。


積み立て通貨によって左右されるのは次のうちどれでしょう?

①毎月の積み立ての円換算額
②ポートフォリオの時価の円換算額

①ですか?
②ですか?
①と②ですか?


答えは①のみです。

積み立て通貨にドルや香港ドルやポンドを選択すると、その通貨ベースでの一定金額の積み立てになります。
よって、毎月カード会社から請求が掛かる円換算額は異なります。
今後もしも、円安が進行すれば予期せぬ請求が来ることにもなりかねません。

このように、積み立て通貨が高くなる(ドル高など、つまりは円安)リスクを負うのです。


もちろん、積み立て通貨に「円」を選択すれば、毎月の積立額は円貨一定になります。

日本に住んでいる人間は、毎月円貨一定の給与を貰っていると思います。
そんな人間にとっては、円貨一定の積み立てができればいいに決まってます。




一方、ポートフォリオの時価は最終的に何で運用されているかによって決まります。
積み立て通貨は通過して、様々なファンドに分散投資されます。
よって、当たり前のことながら積み立て通貨には左右されません。


金を購入する時に、円でそのまま購入してもドルに替えてから購入しても、豪ドルに替えてから購入しても、金を保有することに変わりはありません。
金が値上がりすれば、途中に経過した通貨が上がろうが下がろうが資産は殖えます。

このように、積み立て通貨が下がるリスクはまったく負わないのです。



円で積み立てて、円が安くなれば償還の時にリスクがあるなどととんでもないデマを言っている人がいるようです。

仮に、円が今よりも10倍安くなっていれば円で償還されれば10倍量の円を手にできるのですよ。

償還後、円がさらに安くなると思えば、受け取ったその時に自分のお好きなドルや豪ドルに替えればいいのです。

その一瞬に円が暴落でもしない限り、積み立て通貨に円を選択するリスクはありません。



これは、他の通貨にも当てはまることです。
将来、ドルで償還された時にすでにドルが暴落していればとてつもなく多い量のドルを受け取れるのです。
そこからさらにドルが安くなると思えば、償還後ただちに円や豪ドルに替えればいいではないですか。
受け取ってから次の通貨に両替するまでの一瞬にドルが下がらない限り、積み立て通貨にドルを選んでもドルが下がるリスクは負わないのです。



このように、積み立て通貨は行きも帰りも「通過」するだけです。

したがって、積み立て通貨が下がるリスクはまったく負いません。



円以外を積み立て通貨に選択した時は、積み立て通貨が上がってしまい積み立て金額(円貨での請求額)が上がるリスクを負うのです。



以上から、積み立て通貨の第一選択肢は「円」です。
円が選択できるプロバイダーは、円で給料を貰っている日本人にやさしいということです。


では、円以外ならばどれがいいでしょうか?

積み立て通貨が安くなるリスクはないので、目盛として優れたものがいいでしょう。
運用レポートなどでのポートフォリオの時価は積み立て通貨で表示されるからです。

ドル以外のレートは日本のニュースなどでは取り上げられませんので、日本在住者にとって最も優れた目盛になる外貨はドルとなります。


積み立て通貨の選択は、円があれば円、なければドルが正解なのです。


どうも、この積み立て通貨に関しては理解できないあるいは理解しようとしない人が結構いますので詳しく述べさせていただきました。


これでもまだ異論がある方は、個人的に何時間でも議論を受けますのでお待ちしています。