2013年1月19日土曜日

生存年金の必要性


日本には生命保険はあるのに生存保険がありません。

生命保険は、ある一定の期間(65歳までがポピュラー)に被保険者が亡くなった場合に多額の保険金が支払われます。
少ない掛け金で多額の保険金が下りるのは、生存した人の掛け金分が死んだ人に集中するからです。
このように、死亡したら保険金が下りて、長生きしたら掛け金がパーになるというのが基本的な生命保険の仕組みです。



生存保険の仕組みは、生命保険のまったく逆なのです。

生存保険は、一定の年齢まで生きた人だけに保険金がおります。
もちろん、それまでに死んだら掛け金はパーとなります。


例えばその年齢を平均寿命にしておけば、半分は死んでるでしょうから、生存者には掛け金の倍の保険金が出る計算になります

それまでに亡くなった人の掛け金分が生存した人に集中するからです。


従って、満期を平均寿命よりも高く設定すれば、三倍や五倍の保険金も可能となります。


生存保険は、死亡率を逆算した生存率から確定保険金を設定できます。


ですから、計算以上にみんなが長生きすれば保険会社のリスクになりそうですが、そうともなりません。

保険会社は生命保険を売っているからです。
みんなが長生きすれば、死亡保険金給付が減りますのでそちらのほうで保険会社は儲かることになります。


それどころか、保険会社にとっては生存保険を売っておくことが災害などによる大量死亡に対するリスクヘッジとなるのです。



諸外国にはあるこの生存保険が、何故か日本にはないのです。
日本は公的年金が発達していたからでしょうか。


これからの超高齢化社会において、生存保険は必要な商品です。

死ぬことよりも生きることのほうがお金が掛かるからです。

人間が長生きした場合。家族に強いる経済的負担は多大な金額になります。

それを個人年金や貯蓄だけで用意しようとすると、毎月多くの金額を貯めなければなりません。


生存保険ならば、毎月比較的少ない掛け金で多額の老後資金の準備が可能なのです。


ただ、ある年齢まで生きれば多額の保険金が一括で貰えて、その直前までに死ねばゼロという極端な生存保険は、日本人には抵抗があると思われます。

生存保険の仕組みを応用した生存年金こそが、最も日本人にニーズがあるでしょう。


生存年金は、
例えば75才から年金支給開始で亡くなるまで毎月支給される。
75才直前までに死んだ人は掛け捨てとなります。
支給開始以降も早く死ぬ人には大した給付となりません。

一方、長生きした人は長期間貰えるので多大な給付となります。


毎月数万円の掛け金で、月に数十万円などの年金給付の設計も可能になると思われます。


「長生きすると、介護にお金がかかり、家族から迷惑がられますよ。
介護に疲れて親を殺す子供まで出てきている事実があります。
でも、これに入っていれば家族から大事にされますよ。」
こんなセールストークになるのでしょうか。

相手の長生きを願うので、老後の夫婦生活も円満になるでしょう。


日本にはなく、日本人には必要な商品が「生存年金」なのです。
こんな簡単に売れる年金商品は他にはないので、どこかが商品化してくれることを強く望んでおります。

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