2013年3月30日土曜日

オフショア業界の今後

オフショア保険会社の雄であったF社が日本を撤退してから半年以上経ちました。

ここの変額年金はバランスが良く優れものであったとつくづく思います。
但しそれは正しい商品理解という大前提があってのことです。

この正しくない誤解・曲解が最終的には日本撤退となってしまったのでしょう。

変額年金は先進国国債で運用する定額年金と異なり、投資信託で運用する非元本確保型です。
そのため高い利回りを追求できますがマイナスのリターンもあり得ます。

それなのに過去の運用成績を確定利回りのように誤解を与える説明をした人々がいるのでしょう。
特にたまたま2009年30%2010年10%であったのにも関わらず20%の平均リターンをさも確定利回りのように説明していたA社の方々は反省すべきでしょう。2011年はとんでもない運用成績でしたからね。

契約者保護制度を運用保証と曲解した人もいたのではないでしょうか。
日本の保険会社にも契約者保護制度はあり、保険会社が破綻した時には責任準備金の90%が保護されます。
マン島の契約者保護制度は保険会社破綻時には時価の90%が保護であるのに、元本の90%が保証されていると誤解させるような説明を私も聞いたことがあります。

それから、初期口座に関しても誤解や曲解は多かったのではないでしょうか。
「18ヶ月間はロックされますから」
こんな説明をビデオで見たことがあります。
これを聞くと19か月経てばロック解除と誤解されますよね。
正しくは「18ヶ月間積み立てた資金は満期までロックされますから」です。

こういう心無い説明によって撤退してしまったのは残念でなりません。

F社が日本撤退してからは、この分野は淘汰されたのではないでしょうか。

かつては関わっていた人も現在はやりたくてもやりようがないのですから。




今、オフショア変額年金で一人気を吐いているのはH社でしょう。
A社がものすごく積極的にこれを扱い、ネットの世界でも賛否両論が渦巻いています。

果たしてA社のスキームは本当に合法なのか?
F社の商品には保険機能がなかったので保険商品ではなく金融商品と認定されましたが、類似構造のH社の商品は金融商品に認定されないのか?

昨年一月の検査は合法という結果だったのか?

ここの結論がどうなるのかを注目している人は多いのではないでしょうか。

A社がやっていることが合法なのであれば、まったく同じスキームでH社を取り扱いたい。
と考えている人もいるでしょう。

オフショア業界の今後はA社の結論待ち、と思っている人も多く私もそのうちの一人です。

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