2013年6月5日水曜日

もはや円ベースでは本質はわからない

首相が一人あたりの国民総所得を10年で150万円アップさせると発表しました。

現在の日本の一人あたりの国民総所得は450万円ですから、10年で33.3%毎年複利で3%ずつ増やすということになります。

現在の日本円の価値のまま、こうなればすごいことですが、どうもそうではないでしょう。

以前にも触れましたが、アベノミクスによるインフレは円の供給量を増やして円の価値を切り下げることになります。

もし、毎年インフレ率2%つまりは2%ずつ円が切り下げられれば、現在の450万円は548万円になっています。
円の供給量多くなり過ぎてインフレ率3%になれば、600万円になります。

何のことはない。これでは、所得がアップしたのではなく円の価値が下がっただけです。


国は、円の価値を下げることで「債務の棒引き」を狙っています。
円の価値を下げれば円ベースで給付金額を定めた公的年金も破綻しないでしょう。


円安の伴うインフレ下においては、円ベースで物事をとらえてもその本質は見えないのです。

「購買力ベース」で物事を考えましょう。

就労者は円の価値が下がる分円ベースでの収入は見かけ上増えるので、購買力ベースにおいてはチャラとなります。

一方、年金生活者にとっては円の価値が下がり給付額面は変わらないので、購買力ベースにおいては給付切り下げとなります。

もちろん、現役世代の将来の年金も同じです。

年金機構はうんと価値の下がった20万円を毎月給付すればいいのですから楽なものです。

円を切り下げれば、円ベースで債務(借金)を負っているものは実質的棒引きとなるのです。

これは、国民個人も同じです。
私は、円の切り下げによるインフレ政策が発表された時から、円での借金を増やしていってます。

これから、円の価値がどんなに下がっても決められた金額を返せばいいのですからこんなに楽なことはありません。

借金は円で行い、資産は外貨建てと不動産で持つ。
これが購買力ベースでの資産を殖やす一番の方法でしょう。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お金を殖やされてる方はこうやって頭を使い、お金を
使っているんだな~って思います。
債務の棒引きは理解出来ます。
今こそ国民がかしこくならねば!