2013年6月7日金曜日

為替レートは中長期的には需給関係で動く

為替レートは短期的には投資家心理で揺れ動きます。
ここ直近の円高ドル安の巻き戻しはまさにこれです。


 米国が量的緩和を見直すのではないかとの憶測がそもそもの原因です。
量的緩和縮小、つまりは通過供給量が少なくなると株式市場に流れているお金が引き上げられるのでは?
ということで世界の株価が下落する。

そうすると、投資家がリスクを取りにくくなり最も低金利の通貨である円が買われる。


これが、ごく最近の株安円高の原理です。


為替レートは短期的には投資家心理で揺れ動くのです。


ところが、中長期的には需給関係で動きます。


円とドルとどちらの供給量が多くなるかです。

通貨は作物と同じで豊作だと叩かれます。

ドルの供給量が多いとドル安円高に、円の供給量が多いと円安ドル高に動いていきます。


リーマンショックから昨年までは、大きな流れはドル安でした。
アメリカが200兆円分以上ものドルを刷って、日本には量的緩和を許さなかったのですから当然です。

この間、大きな流れではドル安円高でしたが、短期的には投資家心理の変化によって何度も逆の円安ドル高に揺り戻されているということを是非思い出していただきたい。



今年からの大きな流れは円安ドル高です。

日本がようやく量的緩和をすることになったからです。

そして、アメリカが量的緩和を縮小するというのは、供給量が減るので中長期的にはドル高に振れる要因なのです。

円の供給量は増えていき、ドルの供給量は減っていく。


 以上のように、中長期の大きな流れは円安ドル高というのは変わらないでしょう。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

何とも論理的で良く分かります。
久保さんはいつもこの様に論理的に説明をして下さるので難しい内容でもこちらは良く理解出来るのだと思います。
いつもありがとうございます。