2015年11月21日土曜日

詐欺以外で利回り数十%を追求出来る方法

あなたが現金1千万円を運用したいと考えているとしましょう。                                                                            「〇〇に投資したら毎月2%の配当が貰えますよ!」という悪魔の囁きに引っ掛からないでください。                                                      銀行などの金融機関以外にお金を預けて、月に数%(年に数十%)の配当がありますという話は100%投資詐欺と見て間違いありません。                                                                                                                                                 では、手元のお金を年間数十%の利回りで運用するのは、絶対に不可能なのでしょうか。                                                            日本は(というよりも先進国は)、超低金利ですから利息収入はまず期待できません。                                                              反面、超低金利だからこそ借入金の返済利息も微々たるものです。この超低金利を活用すれば、高利回り運用は可能となります。                                                                                                                                                       詳しく説明しましょう。                                                                                                      賃貸アパートやマンションなどの収益不動産の家賃利回りは、現在高くても8%程度です。                                                           地方の小さいアパートなどを現金1千万円で購入すれば、家賃は年間80万円ほど得られることになります。                                                投下した自己資本は1千万円で、得た年間利益は80万円ですから、自己資本利益率ROE(リターンオンエクイティ)は、80万円÷1千万円×100=8%。                    これでは、とても利回り(自己資本利益率)が月に数%や年に数十%にはなりません。                                                                                                                                                                                   そこで、資本効率を上げるために自己資本を膨らませる運用が必要になります。(自己資本にレバレッジをかけるという)                                         自己資本1千万円を頭金にして、銀行から9千万円を借り入れて1億円の賃貸マンションを購入することを考えてみましょう。 (10倍レバレッジをかけた運用)                  家賃利回りが8%とすると、年間家賃収入は800万円で月に直すと67万円ほどになります。                                                                                                                                                                              一方、9千万円を年利2.8%30年間元利均等返済という条件で借りていたとしましょう。                                                            月々の元利金支払い額は37万円ほどとなります。そうすると月の手取り額は、67万円-37万円=30万円となります。(キャッシュフロー30万円/月)                     投下した自己資本1千万円が月に30万円のキャッシュフローを生むので、月に3%の運用ができているということになります。                                     年間で考えると、1千万円が360万円の利益を生むので、利回り(年間自己資本利益率)はなんと、36%ということになります。                                                                                                                                                         このように、超低金利を利用した不動産投資が、手元にある自己資金を年間数十%で運用できる唯一の方法なのです。

2015年11月3日火曜日

最新の投資詐欺の「エグイ」手口

投資詐欺には一定の型があることを前述しました。                                                                                    投資家から一括でまとまったお金を預かる。                                                                                        それをFX、日経225などで運用した利益から、毎月投資家には配当し、エージェントと呼ばれる代理店にはマージンを支払う。                                      代理店から勧誘された投資家は、運用を行う胴元に直接お金を振り込むという完全斡旋型が従来の投資詐欺の主流でした。                                      古くはオールイン、121ファンド、スピーシーアービトラージなどこの型の典型です。                                                                 胴元は運用益から(本当は運用などしていませんから、実際には新規の投資家のお金から)一次代理店に月8%の権利を与える。                                   一次代理店はそこから3%抜いて5%の権利を二次代理店に卸す。                                                                         二次代理店はまた3%抜いて2%の配当権利を投資家に渡す。                                                                            そして、このマージンの仕組みも完全斡旋型になっておりました。                                                                           投資家には月2%の配当が直接胴元から支払われ、一次代理店及び二次代理店には差額マージンが月3%直接胴元から支払われていました。                         このような完全斡旋型の投資詐欺の場合、投資家は直接胴元にお金を預けていますので、破綻した場合の矛先は胴元に一極集中します。                             代理店はあくまでも斡旋や紹介をしただけで、お金のやりとりを投資家とはしていませんでした。                                                        そのため、胴元だけが責任を取らされてきたのです。                                                                                   詐欺師(胴元)たちは、これでは割りが合わないと考えたのでしょう。                                                                          最新の投資詐欺においては、お金の流れを一新し、胴元が責任を負わされず、末端の代理店に責任を集中して押し付けるというシステムにしたようです。                    まず、二次代理店に自社社債を発行させて投資家からお金を集めさせる。                                                                     二次代理店がそうして集めたお金を一次代理店に預けさせる。                                                                            そして一次代理店は胴元に預ける。                                                                                              マージンも、胴元は一次代理店に支払う。一次代理店は二次代理店に支払う。                                                                   そして二次代理店が投資家に配当(社債のため実際は利払い)を行う。                                                                        いかがでしょうか?                                                                                                        この進化した投資詐欺の手口においては、投資家はあくまでも二次代理店の社債を購入した訳で、破綻した場合の矛先は当然ながら二次代理店に向かいます。               胴元はあくまでも一次代理店としか取引をしていませんから、投資家から訴えられるリスクがありません。                                                  二次代理店がお金を預けたのは一次代理店ですから、二次代理店は胴元を詰めることも出来ません。                                                    胴元は、従来の完全斡旋型のまったく逆で、最も安全な立場になっているのです。                                                                 この新しい手口においては、社債を発行して投資家からお金を集めた二次代理店が一極集中でババを掴まされたことになります。                                   投資家から訴えられるのは二次代理店。                                                                                          また、形式上は少人数私募債でお金を集めていますが、実態は運用資金を集めておりファンドの募集ですから無登録第2種金融商品取引業ということに問われかねません。        最新の投資詐欺の胴元はエグいですね。すごい悪知恵です。