2016年10月19日水曜日

オフショア(タックスヘイブン)に対する正しい認識⑨


私は、投資に関して聞かれた際には自分が今現行っていることをお伝えしています。
それがすべてにおいてベストとは限らないが、少なくともベターなことを選択していると思います。


ただし、それはその時の「今現在」においての話です。
時が経てば、当然情勢が変わりますので、選択も変えなければなりません。


2008年のリーマンショック後、米国の金融緩和により、その緩和マネーは新興国に向かいました。

ですから、5~7年前においては、ブラジル柄みの投資は正解だったのです。
米ドルはゼロ金利でしたので、金利差の面においてもブラジルレアルなどは魅力的でした。

ところが、3年前から米国は量的緩和を打ち切りの方向に向かいました。
そうなると、新興国から緩和マネーが引き上げられるのは当然です。
また、米ドルは利上げに向かうので、金利差の観点からも、もはや新興国には旨味が無くなって行きます。
ですから私は、その頃からブラジルレアルや豪ドルが絡む投資からは手を引き始めています。


このようなことを、過去に出会って話した人にいちいち連絡することは不可能です。


ですから私は、この一刀両断blogにおいて、情勢の変化により投資方針を変える時は警告することにしております。
この、新興国投資に関しても、過去にblogで警告していますのでご確認ください。

私から何らかの情報を得た人は、「このblogを見ないのは自己責任」という認識でお願いします。
「○○さんが言うからやったのに」などという人が、その○○さんの書いているブログを見ないのは、それこそ言語道断なのです。


オフショア(タックスヘイブン)に関しての情勢も、大きく変化しています。


オフショアの二大利点である、運用益非課税と秘匿性のうち、「秘匿性」に関しては完全に無くなることとなりました。


現在のオフショアは、ブリティッシュバージンアイランド(BVI)などという名称に代表されるように、英国主導で作られました。


これに、米国が異を唱えて、米国主導で新しいオフショア世界を作るのではないでしょうか。
またもや、結局アメリカですね。
米国は、CRS不参加です。
ちなみに、CRS不参加な身近な所は、米国と関係の深いフィリピン。
そして、国ではない台湾といった所ですね。



今後、従来のオフショア国は、財産隠しには一切使えなくなります。
オフショアは、運用中の運用益に課税されないという繰延効果のみに使いましょう。